Number Ⅳ:光昏 -Koukon-
―シリーズ概要― ※ご購入を検討の方は、必ず注意事項をお読みください。
◆Works:let the time soak in
幼いころから歴史が好きで、時間の経過したもの、古く寂れた感じがするものを好んできました。歴史的建造物や美術品も、復元・修復されたものより、どんなに傷つき、汚れていても時間を刻み付けてきたもののほうに価値を感じる。
そんな趣向から歴史教員の道を選び、ほぼ同時期に生まれたのが本シリーズです。ファッションでも古着のようなダメージ加工やグランジ加工がなされたものが人気ですよね。このシリーズの作品も、もとは新しく輝いていました。しかし、生活の中で飾ったり吊るしたり、しまったりまた出したり…長く生活を共にしてきた作品には、シミや汚れ、紙の繊維のほつれなど、時の流れにひたされてきた証が刻まれています。思い入れもひとしおです。
常に手元にあった大切な思い出深い作品たち。私の、そして作品の新たなスタートのために、少しずつ手を放していこうと思います。
―作品概要―
◆タイトル:光昏 -Koukon-
◆素材:和紙に墨
◆サイズ:幅51.1cm ×高91.6cm
◆裏打ち:済
画家東山魁夷の作品に『光昏』があります。野尻湖から見た黒姫山の秋景を題材に、美しい色合いが目を引く作品です。夕暮れ時に暗くなっていく時間帯。妖しさすら感じる仄暗さを意識しながら制作しました。
自分の初期作品の中でも最もお気に入りの作品の一つで、いつもそばに置いていた一作です。商品画像からもわかる通り、シミや色褪せの箇所があります。それでも今回改めて裏打ちをし、商品として陳列すると決めました。
それは、上記シリーズの一つであるからという理由はもちろん、ずばり「愛着」です。いつも一緒に時を経てきた作品を見ていただくことで、ある種の「供養」となるような気がするからです。
光と昏のそれぞれが斜めのベクトルを有し、支えあっているような反発しあっているような、緊張と均整が織り成す一枚。
書道家海老原桂雄が書いた、直筆・一点物です。
同じものはこの世に二つとない、唯一無二の特別な作品です。
これから共に時を刻んでくださると嬉しいです。
―注意事項―
※作品は紙の特性上若干の大きさのゆがみがございます。
※PC・スマートフォン等お使いの環境により色合いの差異がございます。
※作品本体のみですので、額装・軸装などを施し飾っていただくことをおすすめします。以下の表装店のHP等をご参照ください。また、作品に合う表装に関してのご相談はContactで遠慮なくご連絡ください。
書遊 https://shoyu-net.jp
額縁のタカハシ https://www.gakubuti.net
※このシリーズの作品は、上記の通り、しわ・シミ・汚れ・痛み・繊維のほつれなどがあります。通常のいわゆる新品の状態とは異なりますので、写真をよくご覧になり、ご了承の上でご購入ください。作品状態を理由とする返品には応じかねます。
―おしらせ―
オーダーメイド作品制作も承っております。ひとつひとつ丁寧に作っているため、お早目の納期には対応できかねますが、よろしければContactよりお気軽にお問い合わせください。